第一章

ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

21. キキとリンの小さなお家

夕食の間も妖精たちは絶え間なくしゃべり続け、おばあちゃんを笑わせたり、感心させたりしていました。今夜の主役は、間違いなくこの二人と言ってよいでしょう。おばあちゃんは妖精たちのために、マグカップに小皿を載(の)せた小さな簡易(かんい)テーブル...
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

22. 十三夜

食事の後、リューイはユストを誘って庭に出ました。今夜は十三夜です。昔から「十三夜に曇りなし」と言われるだけあって、今夜もよく晴れていました。月明かりが小さな庭を照らしています。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

23. 真夜中の大運動会

そうこうしているうちに楽しい時間はあっという間に過ぎ、11時になってしまいました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

24. ユストの愛馬

ユストは二人に礼を述べ、別れを告げると妖精たちを連れて家を出ました。おばあちゃんとリューイはユストを門のところまで見送るつもりでしたが、急に別れ難くなり、結局、ユストが馬を繋いである小川の畔まで見送ることにしました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

25. 別れのとき

人生にはたくさんの分岐点があって、一つ一つの選択で行先がどんどん変わっていきます。分岐点には今日のようにはっきりと自覚できるものもあれば、知らぬ間に通り過ぎてしまうものもあります。