ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

11. 思いがけない訪問者

赤ちゃんドラゴンはクローゼットの奥に寝かされていました。触てみると、体も冷たく、固くなっています。何の知識もないリューイにも、赤ちゃんドラゴンがかなり弱っていることがわかりました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

12. 妖精たちの過去

二人が休んでいると、どこからともなく遊牧民の少女が歌う素朴な歌が聞こえてきました。どこか懐かしいその響きに、二人は一瞬にして過去へと連れ戻されました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

13. 謎の男、現る

ベニーは凄まじい声で鳴きながら流されていきます。「ギャー――ッ!」
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

14. 謎の男の正体

二人は勝ち誇ったように笑いました。食べ物の恨みは、恐ろしいものです。二人の言葉に男の人はただ肩を竦めるばかりでした。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

15. 赤ちゃんドラゴン、ごはんを食べるの巻き

しばらくすると、ユストの腕の中からスピスピという平和な寝息が聞こえてきました。どうやら眠ったようです。ユストは椅子の背凭れに凭れかかると、ほっと吐息をつきました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

16. 白竜と青竜の結婚

リューイがユストに夢の話をすると、ユストは黙って頷きました。そして暫く何かを考え込んでいました。「やはり、リューイさんとあの子には浅からぬ因縁があるようですね。」ユストは何か納得したようでした。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

17. 不老不死の薬

ドラゴンの血肉は万病の薬として、ブラックマーケットでは高値で取り引きされています。肉、皮、鱗、牙など体のありとあらゆる部位が売買の対象となりますが、中でもドラゴンの心臓は不老不死の薬として、一国を購えるほどの高値がつきます。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

18. 竜の契約者を訪ねて三千里

リューイは自分が結界内に簡単に浸入できたのは、赤ちゃんドラゴンを助けたいという強い思いがあったからだと思いました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

19. 忍ぶれど

ユストの話が終わると、部屋に静寂(せいじゃく)が訪れました。皆がそれぞれの思いに深く沈んでいました。ホー、ホー家の裏手(うらて)のほうからフクロウの鳴く声が聞こえてきます。「あら、フクロウが鳴いている!もう、そんな時間?」おばあちゃんがそう...
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

20. お泊り会♪ 

薪割りを終えたユストとリューイが玄関のドアを開けると、部屋の中から暖かい空気と一緒に香ばしい匂いがどっと流れだしてきました。「うわ~、今日はご馳走だね!クリスマスみたい!」テーブルの上にずらりと並べられたご馳走に、リューイが歓声を上げました。