女王

ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

16. 白竜と青竜の結婚

リューイがユストに夢の話をすると、ユストは黙って頷きました。そして暫く何かを考え込んでいました。「やはり、リューイさんとあの子には浅からぬ因縁があるようですね。」ユストは何か納得したようでした。
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17. 不老不死の薬

ドラゴンの血肉は万病の薬として、ブラックマーケットでは高値で取り引きされています。肉、皮、鱗、牙など体のありとあらゆる部位が売買の対象となりますが、中でもドラゴンの心臓は不老不死の薬として、一国を購えるほどの高値がつきます。
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18. 竜の契約者を訪ねて三千里

リューイは自分が結界内に簡単に浸入できたのは、赤ちゃんドラゴンを助けたいという強い思いがあったからだと思いました。
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19. 忍ぶれど

ユストの話が終わると、部屋に静寂(せいじゃく)が訪れました。皆がそれぞれの思いに深く沈んでいました。ホー、ホー家の裏手(うらて)のほうからフクロウの鳴く声が聞こえてきます。「あら、フクロウが鳴いている!もう、そんな時間?」おばあちゃんがそう...
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20. お泊り会♪ 

薪割りを終えたユストとリューイが玄関のドアを開けると、部屋の中から暖かい空気と一緒に香ばしい匂いがどっと流れだしてきました。「うわ~、今日はご馳走だね!クリスマスみたい!」テーブルの上にずらりと並べられたご馳走に、リューイが歓声を上げました。
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21. キキとリンの小さなお家

夕食の間も妖精たちは絶え間なくしゃべり続け、おばあちゃんを笑わせたり、感心させたりしていました。今夜の主役は、間違いなくこの二人と言ってよいでしょう。おばあちゃんは妖精たちのために、マグカップに小皿を載(の)せた小さな簡易(かんい)テーブル...
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22. 十三夜

食事の後、リューイはユストを誘って庭に出ました。今夜は十三夜です。昔から「十三夜に曇りなし」と言われるだけあって、今夜もよく晴れていました。月明かりが小さな庭を照らしています。
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23. 真夜中の大運動会

そうこうしているうちに楽しい時間はあっという間に過ぎ、11時になってしまいました。
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24. ユストの愛馬

ユストは二人に礼を述べ、別れを告げると妖精たちを連れて家を出ました。おばあちゃんとリューイはユストを門のところまで見送るつもりでしたが、急に別れ難くなり、結局、ユストが馬を繋いである小川の畔まで見送ることにしました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

25. 別れのとき

人生にはたくさんの分岐点があって、一つ一つの選択で行先がどんどん変わっていきます。分岐点には今日のようにはっきりと自覚できるものもあれば、知らぬ間に通り過ぎてしまうものもあります。