妖精

ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

20. お泊り会♪ 

薪割りを終えたユストとリューイが玄関のドアを開けると、部屋の中から暖かい空気と一緒に香ばしい匂いがどっと流れだしてきました。「うわ~、今日はご馳走だね!クリスマスみたい!」テーブルの上にずらりと並べられたご馳走に、リューイが歓声を上げました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

21. キキとリンの小さなお家

夕食の間も妖精たちは絶え間なくしゃべり続け、おばあちゃんを笑わせたり、感心させたりしていました。今夜の主役は、間違いなくこの二人と言ってよいでしょう。おばあちゃんは妖精たちのために、マグカップに小皿を載(の)せた小さな簡易(かんい)テーブル...
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

22. 十三夜

食事の後、リューイはユストを誘って庭に出ました。今夜は十三夜です。昔から「十三夜に曇りなし」と言われるだけあって、今夜もよく晴れていました。月明かりが小さな庭を照らしています。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

23. 真夜中の大運動会

そうこうしているうちに楽しい時間はあっという間に過ぎ、11時になってしまいました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

24. ユストの愛馬

ユストは二人に礼を述べ、別れを告げると妖精たちを連れて家を出ました。おばあちゃんとリューイはユストを門のところまで見送るつもりでしたが、急に別れ難くなり、結局、ユストが馬を繋いである小川の畔まで見送ることにしました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

25. 別れのとき

人生にはたくさんの分岐点があって、一つ一つの選択で行先がどんどん変わっていきます。分岐点には今日のようにはっきりと自覚できるものもあれば、知らぬ間に通り過ぎてしまうものもあります。
竜の赤ちゃん、拾いました。

2. 狂気の夜

両親と婚約者までをも毒殺した犯人は、いまだに捕まっていません。スクエアードでは毒殺は殺人の中でも最も残虐(ざんぎゃく)な方法として、重い刑(けい)が科(か)せられています。
竜の赤ちゃん、拾いました。

3. 人生の嵐

ユストは指先でそっと女王の髪に触れてみましたが、女王は何の反応も示しませんでした。ユストが愛した銀の髪も、今はもつれて絡まり合っています。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

4. 見えない明日

どこから洩れたのか、女王が錯乱したとの噂が密やかに、そして速やかに城内に広がりました。人々は女王が笑っても、悲しそうな顔をしていても彼女の狂気を疑いました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

5. ミュウ、家竜になる

――思いっ切り思いっ切り怪しいわね。何を隠しているのかしら。あとで、こっそり調べなくちゃ!一方、リューイはお母さんにバレているとは毛ほども思っていないので、後ろ向きで階段を上りながらさりげなく話し掛けました。