赤ちゃん

ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

5. 困ったときは、おばあちゃんに相談してみよう! その2

おばあちゃんの家のガラス窓は曇り一つなく、全てピカピカに磨きあげられ、家の中からは洗い立てのリネンの匂いと、なにやら甘い香りが漂ってきます。リューイはワクワクしながら家の中を覗き込みました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

6. この子がドラゴン?!

おばあちゃんは眼鏡(めがね)を外すと、額(ひたい)に手を押(お)し当(あ)てました。「これはやっぱり、ドラゴンだわ…種類(しゅるい)にもよるけど、大人になったらすごく大きくなるわよ。」
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

7. 時空の狭間で

それはおばあちゃんが森ではなく、まだ町に住んでいた子供の頃の話です。ある日、近所の人が奇妙な動物の死骸を拾ってきました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

8. 美しい人

その夜、夢の中でリューイは髪の長い女の人が泣いているのを見ました。顔は見えませんでしたが、リューイはその人がとても綺麗(きれい)な人であることがわかりました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

11. 思いがけない訪問者

赤ちゃんドラゴンはクローゼットの奥に寝かされていました。触てみると、体も冷たく、固くなっています。何の知識もないリューイにも、赤ちゃんドラゴンがかなり弱っていることがわかりました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

12. 妖精たちの過去

二人が休んでいると、どこからともなく遊牧民の少女が歌う素朴な歌が聞こえてきました。どこか懐かしいその響きに、二人は一瞬にして過去へと連れ戻されました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

13. 謎の男、現る

ベニーは凄まじい声で鳴きながら流されていきます。「ギャー――ッ!」
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

14. 謎の男の正体

二人は勝ち誇ったように笑いました。食べ物の恨みは、恐ろしいものです。二人の言葉に男の人はただ肩を竦めるばかりでした。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

15. 赤ちゃんドラゴン、ごはんを食べるの巻き

しばらくすると、ユストの腕の中からスピスピという平和な寝息が聞こえてきました。どうやら眠ったようです。ユストは椅子の背凭れに凭れかかると、ほっと吐息をつきました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

19. 忍ぶれど

ユストの話が終わると、部屋に静寂(せいじゃく)が訪れました。皆がそれぞれの思いに深く沈んでいました。ホー、ホー家の裏手(うらて)のほうからフクロウの鳴く声が聞こえてきます。「あら、フクロウが鳴いている!もう、そんな時間?」おばあちゃんがそう...