3. 期待外れ

ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

リューイが白い布をそっと持ち上げてみると、中には子猫とは()ても()つかない、灰色のシワシワな生き物がいました。
(うす)皮膚(ひふ)の下には、血管(けっかん)()けて見え、閉じられたままの眼球(がんきゅう)はボコッと飛び出していました。お世辞にも可愛いとは言えません。先程までの期待が、一気に失望へと変わりました。

――なに、コレ?!
体が小刻(こきざ)みに(ふる)えているのは、寒いせいでしょうか?それとも、リューイが(こわ)いのでしょうか?

――コレって…
奇妙(きみょう)な生き物の(どう)には手とも(つばさ)ともつかない、変なものが()いています。お(しり)にはネズミの尻尾(しっぽ)のようなものもあります。
――ネズミ…?!
正直、言って、テンション、だだ()がりです。

灰色(はいいろ)のヘンテコな生き物は、リューイに気に入られなかったことを全身(ぜんしん)で感じとったのか、まったく()かなくなりました。
――このひとはだれ?ボクをたすけにきてくれたの?でも、なんかいやなかんじがする。こわいこと、されないといいけど…
目はまだ見えないようですが、心の目でリューイの様子(ようす)をじっとうかがっています。
――ずっとないていたら、だれかがたすけにきてくれるとおもったのに…
どやらお(たが)いに期待(きたい)(はず)れだったようです。

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