第二章

ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

11. 男の子、家出をする

とうとう二人は外に放り出されてしまいました。時刻は既に夜の7時を回っていました。こんな時間にミュウを連れて森に行くなんて無理です。
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12. おばあちゃんはいつだって味方

コン、コン、コン。暖炉(だんろ)の前で居眠りをしていたおばあちゃんは、ノックの音で目を覚ましました。時計を見ると9時を少し過ぎていました。「こんな時間に誰かしら?」
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

13. 豆ジジイ

おばあちゃんは無駄のない動きで、どんどん鞘から豆を取り出していきます。あっという間に、ツヤツヤとした豆の山が出来ました。なんだか楽しそうです。魔法のようなおばあちゃんの手の動きに誘われて、リューイもお手伝いをしたくなりました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

14. ミュウ、学校へ行く

「スゲー、本物(ほんもの)のドラゴンだ!」「マジ、かっけー!」「きゃ~、かわいい!」ミュウが校門をくぐると、あちらこちらに散(ち)らばっていた子供たちが、わらわらと集まってきました。「えへへ、そんなにカッコいいかな?」リューイは自分が褒(ほ...
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

15. ミュウ、授業に参加する

「ギュイ!ギュイ!ギュイ!」算数が得意なカル君が手を挙げると、一番後ろの席に座っているミュウも短い前足を上げて鳴き始めました。
ドラゴンの赤ちゃん、拾いました

16. ミュウとポテトチップ

パリ、パリ、パリ、パリミュウは目を閉じたまま鼻をヒクヒクと動かしました。――なにかすごく美味(おい)しそうな匂いがする。だけど、眠(ねむ)い…ミュウが片目(かため)だけを開けて見ると、リューイがポテトチップを口に放(ほう)り込(こ)むところ...